復興ニッポン:日本政府に対する提言④

過去、筆者が自民党 参議院議員岸信夫氏(実弟⇔安倍首相時代)や経済産業省幹部らに、経済産業省から分離した組織で、エネルギー省の新設を提案した事がある。
エネルギー&資源省の新設提案は、国家安全保障と国家エネルギー政策(注力するのは新エネルギーと蓄電テクノロジー開発推進とレアメタル/レアアース確保)を国家の持続的成長・経営戦略と防衛戦略を司るものである。
何故この様な提案をしたのか?
その真意をこのブログで初めて明かそう。
レアメタル/レアアースの重要性は、既にこのブログ内でも触れている省略する。

日本のエネルギー政策は、原子力発電にあまりにも重心を置き過ぎている。
この政策は、資源の無い日本にとっては、必要不可欠なエネルギー政策である事は変りない。
原子力発電所は核燃料を保有し、これら放射能物質は施設内で運用・管理されている。
しかも原子力発電所の施設の警備は、民間である。
民間電力会社の運営である原子力発電所は、立地は海に隣接しており、第三国の特殊訓練されたテロリストが容易に海から侵入し破壊活動が出来てしまう。
全てのシナリオは、『平治(平和な時代)』が前提である。
筆者は、施設防衛と緊急時の防災(対核戦争や放射能汚染)を考え、自衛隊放射能対策の特殊部隊と基地併用こそが危機管理上、重要であると考えていた。
もう1つの考えは、経済活動優先の戦略・政策を司る経済産業省主導のエネルギー(この場合は原子力発電をさす)政策では、安全性・審査検査の中立性が担保出来ないはずであると考えていた。
まさに今、福島第一原子力発電所の事故を目の当たりにしている国民は、経済産業省の内部組織である原子力保安院の毎日の記者会見対応を見て真実が分かり始めて来たはずである。
原子力発電の安全性を厳しく監視・監督する機関(民間では品質保証部門に該当する)は、組織上分離しないと身内に優しい対応になる。
今回の事故は数年前から警鐘していた事なのである。
筆者が危惧していた事はこの点でもあり、エネルギー&資源省を新設し、内部癒着が出来ない組織を作り上げるべきであろう。モノづくり(製造)をする国内外の民間企業は、開発と製造部門から品質保証部門は切り離し中立性公正なポジションにある。
これが、社会の常識である。
政府・官僚と地域分割による独占的な電力政策が、”馴れ合いと天下りによる癒着体質構造”を作り出すのである。

※関連記事:前エネ庁長官、東電顧問へ「天下り」 退官から4カ月余http://www.asahi.com/politics/update/0104/TKY201101040397.html
※関連記事:「天下りあっせんでない」と枝野氏 東電顧問就任問題で
http://www.asahi.com/politics/update/0202/TKY201102020216.html

世界は、東日本大震災に復興支援に協力してくれている。
これは、自然災害の『天災』の被害者だからであり、福島第一原子力発電所の事故は『人災』であると証明された日には、日本は世界(母なる地球への環境汚染)に対して加害者となる。
事故収束が最優先課題だが、世界に向けて正しい情報を積極的に開示しないと日本国は世界からの信頼を失う事になる。
日本国・日本国民を国家的危機に巻き込んでいる東京電電力は、清水社長辞任の動きで調整を図っているとマスコミからリーク情報が流れ始めている。

※関連記事:東電:清水社長に辞任圧力-時価総額で2兆1200億円喪失
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=amK5eBJxu7Z0

現在起きている福島第一原子力発電の事故は、1人の経営責任で片づける問題ではなく、東京電力という会社組織・体質の改革が必要であり、これから地域住民(産業界)に対する補償問題も出てくる。
 
筆者からの提案としては、東京電力を一時、国有化し、日本国管理下に置き、世界に向けて日本国が責任を持ってこの事態に対処するという強いメッセージを出す必要がある。

このブログの不思議な事は、書き込めばその方向に動き出す。
偶然にも読者の言う”DEATH NOTE”現象が顕れるのである。

【3月29日の報道】
※関連記事:現時点で検討を行っている事実はない=東電国有化報道で官房長官
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20305620110329
※関連記事:福島原発敷地でプルトニウム検出、人体に影響なし=東電
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20298420110328

このブログの人気の投稿

緊急分析:国連宛に送られたとされる『ロックフェラーの書簡』を検証する

緊急分析:SiCウェハの大口径化で市場拡大を目指す日本半導体メーカー

シリーズ5:崩壊する日本ハイテク産業のエピローグ➃