緊急分析:緊急分析:日本ハイテク企業の東日本大震災の影響度⑮

筆者が日本のメディア(半導体産業分野)の中で最も信頼し、最も日本で優秀なブルームバーグ社の中島記者チームの『東日本大震災 更新』の電機メーカー被災状況を非常に良くまとめた最新(情報更新)レポート第八弾である。

【ブルームバーグ社の最新報告書】
※関連記事:電機各社:東北・関東工場、ニコン、村田など一部再開・復旧-一覧(1)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aCrmvaoF_v_w

【記者:中島三佳子】
4月13日(ブルームバーグ):東日本大震災発生後、東北・北関東などで工場の操業を停止した電機各社のうち、ニコン、村田製作所、ルネサスエレクトロニクス、OKIの工場で、一部操業や生産再開に向けた作業が進んでいる。電力などのインフラ復旧に伴い、通常操業に戻った工場も出てきた。
ブルームバーグ・ニュースが、工場の復旧状況が変化した企業を各社の公表と取材に基づいて集計し、一覧にまとめた。13日午後5時現在で下記の通り。
社名の右横に、操業停止中の拠点数を記した。

<ニコン>2からゼロに
デジタル一眼レフカメラの上位機種を一部生産する工場(宮城県名取市)と半導体や液晶パネル製造用露光装置の工場(宮城県刈田郡)は、停電で一時停止したが、11日から復旧した。

<村田製作所>3から1に
スマートフォン、薄型テレビ、ゲーム機などの電子機器に搭載される高周波デバイスの工場(宮城県仙台市)は、5月中旬の生産再開を目指し準備中と発表した。この工場で生産している一部製品は、石川県の工場で代替生産を始めている。
コンデンサー(蓄電器)などの工場(栃木県小山市)は3月28日から生産を再開し、ほぼ通常通りの操業に戻った。巻線型のコイルなどの工場(宮城県登米市)は3月29日から順次、生産を再開した。

<ルネサスエレクトロニクス>1からゼロに
完全停止していた半導体前工程の那珂工場(茨城県ひたちなか市)が、クリーンルームの一部稼働を再開したと12日夕発表した。
クリーンルーム内で使う半導体製造設備は再稼働に至っていないため、生産再開に向けて準備を進めている。
高崎工場(群馬県高崎市)と甲府工場(山梨県甲斐市)は12日までにほぼ通常操業に復旧。7日夜以降の余震と停電で一時停止していた津軽工場(青森県五所川原市)と鶴岡工場(山形県鶴岡市)は12日に再開した。

<沖電気工業(OKI)>1からゼロに
カラープリンターや複合機などの子会社の工場(福島市)が操業を停止していたが、11日から操業を再開したと発表した。代替部品の調達や技術的な対応を行うことを検討している。

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