BCP分析:東日本大震災の失業者と同数の従業員をリストラするパナソニック

パナソニック(三洋電機含む)は、統合・再編の一環として大リストラを行う。
その規模は4万人(海外を中心に)。
当然、早期退職のパッケージプランが提示されるだろう。

※関連記事:パナソニック、10―12年度に従業員約4万人を削減へ=関係筋
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20858420110428

今日現在の東日本大震災の失業者は4万人。
パナソニックは、今後1年以内に実行に移すにしても日本は、一瞬で8万人(東日本と西日本)で失業者を生み出す事になる。

日本国民は、ますます将来の不安を感じ経済は縮小する。
日本破綻に向って、負のスパイラルに入って行く。
日本政府(厚生労働省や経済産業省含む)は、どうするのか?
沈みゆく日本、リーダーなき国家で復活はあるのだろうか?
菅首相と民主 日本政府ではこの危機を乗り越える事は出来ない。

この事を国民は、自覚し『日本再起動計画』を実行する為に立ち上がらなければならない。

筆者が日本のメディア(ハイテク産業分野)の中で最も信頼し、最も日本で優秀なブルームバーグ社の中島記者の『パナソニック』の統合・リストラ戦略を非常に良くまとめた最新レポートである。

【ブルームバーグ社の最新報告書】
※最新報告書⇒パナソニック:1.7万人削減、構造改革を加速-パネル投資を凍結(3)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aQ9zdLGXpVTo

【記者:中島三佳子】
4月28日(ブルームバーグ):家電メーカー国内最大手のパナソニックは28日、グループの新経営方針を発表した。
2年間に全世界で約1万7000人を減らして2012年度に35万人規模の体制にするほか、パネルと半導体の自社生産の新規投資を凍結する方針を明確にした。
完全子会社化した三洋電機とパナソニック電工を含むグループの再編で、構造改革を加速する。
構造改革費用は11年度に約1100億円、12年度は約500億円を見込んでいる。
パネルは、液晶とプラズマの両方を自前で開発・生産投資してきたが、従来の方針を転換。
提携先からの調達比率を増やし、生産の効率化を図る。
半導体も事業方針を転換。先端技術に投資せず、生産は受託製造を行うファウンドリーへの外部委託を進める。

⇒筆者分析は、TSMC社への生産比率を高めるものと見ている。

09年12月に連結子会社化した三洋電とパナ電工は、今年の完全子会社化でグループ経営を一元化、今期から新体制を始動させた。
同日夕、大阪本社で記者会見した大坪文雄社長は「パナ電工は完全合併を検討するが、時期は決めていない。
三洋電は当面、法人格を残すが、ブランドの統一などを進める」と述べた。
方針転換は、特にテレビ事業の黒字化が難しいことが背景にある。
10年度の黒字化を目指していたが、大坪氏は「テレビは大変苦しい状況が続いている。
重い固定費が、経営悪化の最大の要因」と分析。
「大型はプラズマ」「中型以下は液晶」と分けてきたテレビ事業について「パネル別、サイズ別の展開は、今後は一切、取り払う」とし、「11年度はテレビ事業の再生に賭けてみたい」と語った。

リストラと成長の両立目指す
人員削減など一連の構造改革について、米フェデレイテッド・インベスターズ・グループの光井祐宏氏は「三洋電とパナ電工の完全子会社により、電池やソーラーなどの競争力強化を目指していたが、韓国や中国など新興勢力の急速な台頭で難しくなっている」と指摘。
グループ内の重複事業が複数あるため「リストラは避けて通れない」との見方を示した。

重複分野の解消に向け、一例として大坪氏は「全世界で350の拠点を1-2割減らすことも検討する」と述べた。本社体制も改革し、パナソニック、パナ電工、三洋電の本社部門と6地域本部の地域統括機能を統合し、より小さな「グローバル&グループ本社」を構築する。

同時に、成長著しい新興国市場での事業拡大も進める。
売り上げの倍増を目指すインドや中国、ロシア、ブラジルをはじめとした諸国で11年度に6150億円の売り上げを目指す。
スマートフォン関連のデバイス事業や有機EL照明の事業化を加速し、ソーラー事業も強化。
環境・エネルギー分野で12年度末までに1兆6000億円の事業創出を打ち出し、構造改革と成長戦略の両立を目指す。

これらの施策の実現に向け「経営体質強化部会」を設置し、固定費削減を進めて、損益分岐点を今後2年間で4%引き下げることを目指す。
グループ統合によるシナジー効果で、12年度には600億円の営業増益要因を予想。
昨年発表した12年度の売上高10兆円、営業利益率5%以上の収益目標は維持した。

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