緊急分析:緊急分析:日本ハイテク企業の東日本大震災の影響度⑬

 筆者が日本のメディア(半導体産業分野)の中で最も信頼し、最も日本で優秀なブルームバーグ社の中島記者チームの『東日本大震災 更新』の電機メーカー被災状況を非常に良くまとめた最新(情報更新)レポート第六弾である。


【ブルームバーグ社の最新報告書】
※関連記事:シャープ操業停止、東芝は再開を延期-余震・停電・部材調達難広がる
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aYZ5LTucSk78
【記者:中島三佳子、安真理子】

4月11日(ブルームバーグ):東北・北関東に工場がある電機各社は、東日本大震災で被災した工場などの復旧を進めているが、7日以降の余震や停電で影響が出ている。東芝の半導体工場の再開時期がずれ込んでいるほか、シャープが関西の主力工場を一時操業停止するなど、広がりを見せている。
ブルームバーグ・ニュースが各社の公表と取材に基づき、11日午後5時半までに集計した操業状況などが変化した工場は以下の通り。
社名の右横に、操業停止中の拠点数を記した。

<シャープ>2拠点
大型液晶テレビのパネルなどを生産する亀山(三重県亀山市)と、同パネルやテレビなどの堺(大阪府堺市)の2工場が一時停止中。
必要な関連部材の調達やガスなどインフラの確保に支障が出たためで、5月の連休明けに再開する予定。

<東芝>1拠点(再開時期延期)
半導体の岩手工場(岩手県北上市)は11日から一部操業再開する予定だったが、7日深夜に同工場地域で震度5強の余震が発生したため、18日以降に延期することにした。

<ソニー>4から3に
停電のため、操業を一時停止した光学部品やIC(集積回路)カードなどの2工場(宮城県登米市)のうち、1工場が11日から部分的に再開した。
磁気テープや各種ディスクなどの工場(宮城県多賀城市)とリチウムイオン電池の工場(福島県本宮市)は停止中だが、月末までに順次、操業を再開予定。

<キヤノン>3から1に
半導体用露光装置の工場(栃木県宇都宮市)のみ停止中。
デジタル一眼レフ用レンズなどの工場(同)は11日から部分的に操業を再開、小型モーターなどの工場(青森県弘前市)は10日から再開した。

<NEC>2からゼロに
停電で、通信機器の工場(岩手県一関市)と、産業機器に搭載される中小型液晶パネルの工場(秋田市)の2工場が停止したが、11日に一部が復旧。夏場の電力不足に備えた対策として、玉川、府中、我孫子、相模原などの拠点で一部自家発電を利用するほか、夏休みの期間を拠点ごとに輪番制で取るなど各種の節電対策を検討している。

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