緊急分析:エルピーダメモリ支援企業、東芝の名前が候補先から消えたと報道

今日の新聞情報(朝日毎日⇒ロイター、日本経済新聞)に、エルピーダメモリ支援企業の候補先であった東芝の名前が消えたと報道されている。
恐らく、これは何処かからのリーク情報だろう。

※関連記事:エルピーダ支援企業選定の一次入札、東芝が候補から外れる=関係筋
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE83401B20120405

今回は、このテーマを分析する(既にFacebook側には分析内容を公開している)。
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現在、FB側にリアルタイムに分析更新中!!
(※実名に、よるリクエストした承認しません)

※関連記事:米マイクロン:エルピーダ破綻で最大の勝者に-工場取得も
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M035776JIJUP01.html
※関連記事:MicronのCEOが事故死 エルピーダとの交渉に影響かhttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/1202/06/news013.html
※関連記事:東芝---韓国SKハイニックスと共同でエルピーダ入札へ

【データベース】
➀日本-エルピーダメモリ広島工場 生産能力は300mmウェハ月産13万枚、2011年7-9月までに38nmに生産比率を30%。DRAM生産のみ。
➁台湾-レックスチップ台湾工場 生産能力は300mmウェハ月産8.5万枚、2011年末までに全38nm。DRAM生産のみ。

【データベース】
➀米国-マイクロンテクノロジー マナサス工場 生産能力は300mmウェハ月産7万枚、DRAM/NAND生産のみ。(生産比率2/3がDRAM)
➁シンガポール-TECHシンガポール工場 生産能力は300mmウェハ月産5.5万枚、DRAM生産のみ。

【データベース】
➀韓国-SKハイニクス清州M11工場 生産能力は300mmウェハ月産20万枚、主力NAND/サブDRAM生産。
➁韓国-HNSL(C2)工場 生産能力は300mm切り替えウェハ月産20万枚、DRAM生産のみ。

"Facebook内の分析"
エルピーダメモリ争奪合戦は今週が山場だろう。
米国マイクロン(FAゴールドマンサックス)、韓国SKハイニクス(SKテレコム傘下で資金潤沢)、そして背後の分からぬ海外系ファンド(筆者の推測ではサムスン電子の可能性は?同社は早々にエルピーダ買収には興味がないと表明。オリンパスの時も同じ表明、しかしオリンパス買収には裏で画策していた事が後に判明)。

※関連記事:時事ドットコム:エルピーダ、海外勢が買収へ=支援候補から東芝脱落
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2012040500401

海外系ファンドは儲からないDRAMに投資をする訳がなく、依頼主クライアントがいるはず。
消去法でいけば東芝、マイクロン、ハイニクスは実名(FA付きで自ら行動)。
台湾勢はこのディールには関与せず、となると答え(推測の範囲での炙り出し)は簡単であろう。

サムスン電子のメリットは、サムスン電子をライバル視して来た坂本社長のエルピーダを消し去り、日本企業を吸収したという事で日本へ屈辱を与える事が出来る。
経済的効果としては、市場に参入するメーカーを寡占化する事でDRAM価格を吊り上げ、利益改善が見込める(メモリ価格は変動相場性⇒市場のライバルが減り需給をコントロールすれば生産数量は減り、最先端品メモリ価格は急上昇する。
最先端の競争相手はエルピーダであったので)。
一番のメリットは、需給バランスをIntelモデルのように市場価格と最先端品の生産数量をコントロール出来る事になる。
これが投資をする理由という理論が成り立つ。
エルピーダとサムスン電子の技術(DRAMセルの微細化)を検証するとサムスン電子が既に、優位であると筆者は分析しているので20nmやWide I/O TSV(これは欲しい?)のプロセスと技術が欲しいとは本音では考えていないだろう。
そして、一番価値があるのは「特許」である。
海外系ファンドのクライアントは誰か?
読者の皆さんもこれを探り当てましょう!!

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