緊急分析:ローム社のタイ洪水影響度分析と問題点の検証

既に数日前のFacebook内で分析結果を公開している。
その内容を公開しよう。

”Facebook内の分析”
筆者とタイ洪水で影響を受ける電子機器メーカー2社との協議。
状況と水位は把握しているが、設備産業は特需があるだろう。
しかし多くのオーダーが設備企業に入っているのでこちらもオーダーを処理出来なくなる。
アユタヤ地域の最大の工業団地はようやく排水が始まった。
ソニーセミコンダクターはFABは国内だが組み立てテスト、特に半導体パッケージはタイ生産で出荷も滞っている。
ロームは国内生産品と顧客に言っていた半導体部品が実はタイ製と発覚。
本来は納入仕様書に、原産国は明記するのだが?
これも同社らしい営業主体的スタイル(ガバナンスは?)...。
電子機器メーカーにリプレイ部品リストを提供し他社切り替えを進めているようだが、これは一時的回避策とならず他社へビジネスを渡す事になろう。
サプライチェーンを知ればその先に何が起こるかの見通しは、容易に推測で来る。

※関連記事:ローム、タイ洪水で減産額170億円に 12年3月期
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E2EBE2998B8DE2EBE3E3E0E2E3E38698E2E2E2E2
※関連記事(⇒更新):タイ洪水/半導体産業にも影響-車メーカーの動向懸念
http://www.asahi.com/digital/nikkanko/NKK201111220017.html

●ロームのタイの洪水で現地工場が被災した影響により、2012年3月期に170億円に達するとの見通し(現時点)。
●連結営業利益は190億円の減益要因になる。
●操業停止中のタイ2工場は12月に復旧し、2012年2月にはフル稼働ほ方向へ。
●ローム工場タイにナワナコン、ロジャナの2工場。
●被害品目は車載用はエンジンやパネルなどの電源用IC、カーオーディオやカーナビ用LSI、トランジスタやコンデンサーなど。
●深刻な影響を受けている産業は、自動車分野である。

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