シリーズ5:崩壊する日本ハイテク産業のエピローグ:ミラーレス元年」はパンドラの箱
▮ 2011年日本デジタルカメラ業界「ミラーレス元年」はパンドラの箱となるか? 読者の皆さん、技術特許を評価分析すると企業の戦略と商品化の未来が見えます。 このハイテク産業未来予測のブログ内でも、当社(アーキテクトグランドデザイン:AGD)の分析を公開している。 先行するパナソニック、ソニー、オリンパス、サムスン電子のミラーレス機が狙う市場は、ロー~ミッドレンジのデジタル一眼機(DSLR)。 ※関連記事:【CES】“i-Function”対応の「NX11」を展示したサムスン http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110110_419474.html ニコンやキヤノンにとっては、難しい舵取りの参入となるが、世の中の流れには逆らうことは出来ないだろう。 ※関連記事:デジカメ市場、ソニーが販売台数シェア2位に(国内最新シェア) http://camera.itmedia.co.jp/dc/articles/1010/14/news082.html 何故なら、ユーザーは、高精細な動画を求め、その動画から一瞬の時間を切りだす「タイムスライス」としての静止画のカメラを未来は欲するものと筆者は確信している。 画像エンジンのコア技術はH264.MPGE4AVCが主力となる。 そして未来の動画はフルHDから4K2Kの映像世界へ進化するのである。 今後、重要なコア技術は、静止画より「動画」となり、交換レンズによる動画撮影が新たな映像表現の分野を開拓し、ユーザーの心(買い替え)を助長することになる。 静止画と動画が完全にハイブリッド化することで、デジタルムービーの市場は、急速に縮小していく。 【最新情報による検証】 動画撮影に人気が集中!コンパクトデジカメが面白い【'10-11年末年始特集】 http://itlifehack.jp/archives/3892060.html 既に、ソニーの開発体制は1本化し、デジタルカメラの組織にデジタルムービーの部隊がコンバージェンスされている(ここでは、統合・吸収という意味は相応しくない)。 ソニーは、未来市場対応型開発組織に移行したという意味と筆者は捉えている。 この組織再構築は正しいと言える。 これは、現在のソニーの決算でも「黒字」となっ...