緊急分析:何故iPhone5のリリース発表がなかったか?を分析する➁

第二弾のiPhone5の分析を続けていこう。
現在のA5チップのASIC/Foundryプロセスノードは45nm⇒これを低消費電力、低コストにしなければiPhone5への搭載はあり得ないだろう。
では、アップル社はどのような戦略をとるのか?
2011年6月6日にアナウンスされたサムスン電子Foundryビジネスの28nmLP(ローパワープロセス)でシュリンクするのである。
シュリンクレートは、最新の28nmLPプロセスだと約35%の面積を縮小出来るはずである。
(現行の45nm版A5は、A4と比較してチップ面積約2.3倍になっている)
28nm世代を世界に先駆けてiPhone5に搭載し、消費電力ネックとプロキャメント立場側から見たコストリダクション(アップル社側の利益を守る)
現行45nm世代をアップル社が実機投入するには、”表”はセンセーショナルさに欠ける。
”裏⇒本音”は、自社の利益が減る。
ならば、iPhone4の1年延命をし、利益を稼ぐまくるビジネス手法を選択したものと筆者は分析している。

※関連記事:Samsung、Intrinsityと共同で1GHzの45nm LPプロセスARM Cortex-A8を発表
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/08/04/005/index.html
※重要記事:Apple A4プロセッサを分解、「革命」ではなく「進化」の産物 (1/2)
http://eetimes.jp/ee/articles/1008/12/news067.html
※重要記事:Appleの最新プロセッサ「A5」、倍増したチップ面積の謎に迫る(前編)
http://eetimes.jp/ee/articles/1105/31/news123.html
※Samsung tips 28-nm, low-power process
http://www.eetimes.com/electronics-news/4216675/Samsung-tips-28-nm--low-power-process-Apple

アップル社A5チップ(製造⇒サムスン電子)の分析
アップル社最新プロセッサであるの"A5"(デュアルコア構成で、ARM Cortex-A9で、>800Pin)はA4(シングルコア構成で、ARM Cortex-A8 500Pin+)。
このパッケージのPin数でみれば、A5がどれだけの機能を搭載しているか分かるだろう?
次世代ARM A15コア >2GHzになれば、インテル社のサーバー市場までいよいよ凌駕する時になる。
マイクロソフト社とインテル社の蜜月の『ウィンテル』時代も終わり、グーグル社とARM社が新帝国『GA王国』を築きあげと筆者が見ている。
世界の半導体支配者構造とサプライチェーンも大きく変わる。
この未来を読み解けな企業は淘汰されて行く事になる。

※【DAC 2011】Samsung、スマートフォンなどに向けて28nmLP/LPHプロセスを発表
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20110609/273267/

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